バイリンガルを育てる親は一人一言語のルール
私がアメリカ人の夫と結婚してから、読み始めた最初のバイリンガル育児本が、「バイリンガル・バイカルチャル子育て法」という本です。
こちらの本は、「ひらがなタイムズ」という日英のバイリンガル雑誌の第三回コンテストの大賞受賞作で、「ひらがなタイムズ」を手に取ったことのある方にはわかると思いますが、英語と日本語で書かれています。
著者の方は、アメリカ人とフランス人のハーフでありながら、フランス語やフランス文化を習得せずにアメリカとカナダで育った方です。教育学を学ばれていて、奥様が日本人で、日本語訳は奥様がなさっています。
この本の中で常に強調されていたのが、親一人に対し、常に一つの言語を話すという事の重要性です。
私は、この本を読むまでは、自分の子供をバイリンガルにするには、常に子供といる私が日本語と英語の両方を教えていれば、問題ないのだろうと単純に思っていました。主人は、大学で日本語のクラスを選択科目として、3クラス程取ったのですが、それは基礎のみで、日本語での会話は成り立ちませんでした。しかも、仕事で不在が多いとなれば、私が日本語を話して、同じ内容を英語ですぐに伝えればいいと思っていたのです。
しかし、本を読んでみると、ごちゃ混ぜにするのが1番いけないらしく、母親が日本語を教えると決めたのなら母親は日本語のみで話す。父親が英語のみなら英語で通すというルールです。国際結婚カップルなら夫婦二人の母国語が違うので、必然的に一人一言語ルールが成り立つと思います。ただ、現実的に子供たちが在住国言語のみで話すことが多くなると、これもなかなか難しいです。
我が家の場合、子供達が学校で大半の時間を過ごす様になってからは英語が強くなり、日常会話も英語がほとんどです。子供たちに英語で話しかけられるとこちらもついつい英語で返事をしてしまいますが、これがいけないのですよね。老化現象もあるせいか、日本語の単語が出てこなくて英語混じりの日本語になってしまう事もあるので、なるべくきちんとした日本語で話す様に心掛けています。
では、モノリンガル家庭やシングル子育ての方はどうしたらいいのか。やはり、親は自分の母国語のみを話し、第二言語の環境や接触の提供が不可欠なのだそうです。日本にいながらにして、インターなどにも通わず、親も英語を話さないとなるとこの本は参考にはならないかもしれませんが、国際結婚をされていて、お子さんをバイリンガルに育てたいと考えている方にはお勧めの本だと思います。
- 作者: スティーブンベリエ,Steven Verrier,基子ベリエ
- 出版社/メーカー: ヤック企画
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: 単行本
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