ピーチメルバと映画
週末は家族4人で、映画「クリストファー・ロビン」を観に行きました。
日本では、「プーと大人になった僕」というタイトルで公開中だと思います。
アメリカでは、公開されて約2ヶ月経つので劇場内はガラガラでした。
ノスタルジックな雰囲気で、心にジーンと染み入るような素敵な映画でした。
子供達には物足りないかなと思っていたら、子供達にもしっかり響いていたようで、また観たいと言っていました。
18の時に初めて訪れたロンドンは、憧れが強かった分、自分の思い描いていた場所とのギャップがありすぎてあまり好きになれませでしたが、大人になった今ならロンドンが好きになれそうな気がします。またいつか行ってみたいと映画を観た後に思いました。
さて、ここからはデザートのお話です。
アメリカも今日から10月に入り、もうすっかり秋です。それなのに桃がやっぱり食べたいと言う子供たち(笑)。買ってみましたが、やはり味が落ちていました〜。
そこで、ピーチメルバをパレオダイエット仕様にして楽しみました。
「ピーチメルバ」って、名前だけでもワクワクしてしまうスイーツですが、このお菓子が生まれたお話も素敵なんです!
19世紀後半に活躍したオーストラリアのオペラ歌手、ネリー・メルバが1892年にロンドンのロイヤルオペラハウスで「オーエングリン」の公演中、滞在先のホテルのレストランの総料理長で、ネリー・メルバのファンでもあったオーギュスト・エスコフィエを招待し、その御礼にとエスコフィエがネリー・メルバに捧げたデザートが「ピーチメルバ」なのだそうです。
桃のコンポートにバニラアイスクリーム、そして、真っ赤なラズベリーソースが一体となったデザートです。
私が作ったパレオバージョンは、桃に余計な糖分は加えたくないので、コンポートにはせず生のままで。
バニラアイスクリームは、凍らせたバナナを高速ブレンダーで混ぜただけのバナナアイス。
それに自家製のラズベリーソースには、少しだけメープルシロップで甘みを付けました。これだけでも全てが三位一体となって、とっても美味しいデザートに様変わり。
実際には、彼女が演じたオペラの白鳥が舞い降りてくるシーンを模して、氷の彫刻の器に盛り付けられ、飴細工でトッピングされて出されたそうです。
美しく、素敵なデザートだったに違いないでしょうし、総料理長の彼女に対する秘めた想いがあったのではないかと感じられずにはいられません。
そんな誕生秘話があったイギリス生まれのお菓子と、元はイギリス生まれのプーさんという2つのイギリスのエッセンスをちょっぴり味わえました〜。